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佳作
Ringing Garden
前村 真太郎
日本福祉大学 健康科学部
福祉工学科
建築バリアフリー専修
祖父母の自宅には50 坪の庭があり、そこに100 年以上前から井戸がある。
現在は暗渠となっているがポンプで汲み上げることで庭の水やりなどの生活用水として使われている。
井戸廻りには祖父母が育てている植栽が多種あり、鉢に収まっているものが多くある。
本設計は、祖父母の思い入れのある井戸廻りにおける現在とこれからの行動を手助けする外構計画である。
そのために、祖父母の現在の振る舞いを捨象することなく細やかに記述し、祖父母の繰り返される振る舞いとパーソナルスペースに適したスロープ・手摺・屋根を形づくることで現象に呼応する。また、祖父母の水撒きという行為の領域の重なり、つまり鉢植えと実生の植栽が育む井戸廻りの状況を媒介する水盤・水脈・鏡盤を配置する。
スロープ・手摺・屋根・水盤・水脈・鏡盤をもとに、現在とこれからの祖父母、井戸水、鉢植えと根付いた植栽の振る舞いが継続するとともに円環し、混淆していくことを期待する。
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