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佳作

LOCK HOUSE

斎藤 隆太郎

東京理科大学 大学院 工学研究科 建築学

共同制作者/萩野 太郎

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ここの住人は「鍵」で住宅をつくる。そしてこの住宅は外部からの侵入を許す。鍵のかけ方次第で様々なプライベートな住宅の姿が浮かび上がると同時に、様々なパブリックな住宅の在り方が示される。そう、ここはプライベートとパブリックとのせめぎ合いの場所であり、まるでアメーバのように各々領域が伸び縮みする。そして極小ながらも各部屋が固有の焦点・特性を持ち、その確固たる空間を練り歩きながらプライベート領域を拡大していく様は、「様々な極小空間を、選び歩きながらたくさん専有したい」という人間の空間的食欲を満たしていくようである。時には外に出たり、時には広い空間に出たり、このTシャツをしまう部屋があったり、あのGパンを干す部屋があったりしても良い。こうした価値観を持つ懐の深い住宅こそが、超豪邸と呼ぶにふさわしいのではないだろうか。

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