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優秀賞
知をたどるクジラ
佐々木 のぞみ
札幌市立大学デザイン学部
デザイン学科
人間空間デザインコース
共同制作者/
石井 桃子
札幌市立大学デザイン学部
デザイン学科
日本には「出る杭は打たれる」という言葉がある。皆と同じであることに価値を持つ日本において、特異な才能を持つ人々は周囲の人から疎まれ、陸に自身の居場所を失う。
私達は今日の日本が抱える難民を、出る杭となってしまった研究者、芸術家たちと定義した。
大きなクジラが小さなオキアミを捕獲するように、海に浮かぶ避難所に杭たちは導かれてゆく。
陸地を離れることで様々な柵から開放された杭たちは研究に没頭していく。
この避難所はクジラを型取り、緩やかな大屋根で覆われている。この大屋根を支えるのが5つの大きな”コア”である。そのコアの中で研究者たちは活動し、その活動が海の外へと滲み出していく。
コアは船底までつきぬけ、甲板を堺目として上は研究棟、地下が生活空間と用途を分けて設計した。
ここで研究を重ねた杭たちはもう、打たれる弱い杭ではない。これからの日本の先頭を行く人となるだろう。
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