top of page
優秀賞
生活域を拡げること、重ねること
大峯 竣平
金沢美術工芸大学 デザイン専攻
「心の拠りどころ」は誰もがいくつか在るものだろう。自宅であったりオフィスであったりする。そしてそれらを結ぶ道もまた「心 の拠りどころ」となっているとも言える。それは生活域であり、個々様々なかたちの生活域を持つ。未来の地方都市での低密 度・無居住の領域の増加は確実だろう。そうなったときの町を整え、一九五〇年代の町のように路上がコミュニティとなり、温か な交流を持つ町を目指す。無居住宅を間引きし、道を拡げる。無居住宅をもうひとつの家とし、生活域を拡げる。複数の生活域 が重なっていくと、干渉部分が表れ、拡がった道は互いの共通の場として存在する。生活域が重なっていき、町ほどの大きさに なったとき、多くの生活域と干渉し合った領域は町の様なイエとなっている。
bottom of page