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佳作

消えた故郷 
Disappeared Hometown - Ruins reborn with Plants

朱 一君

千葉大学大学院 庭園デザイン専攻

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廃墟をランドスケープに溶かすことで、記憶を留めつつ暮らしていく村を創出する。
村では、廃墟と植物が歴史を積層させつつ私達の生活を支えていく。植物の移ろいは、季節の変化を教えてくれる。既存の植物を伐採し地面をつくり、建築とランドスケープを別々にデザインするのではなく、ランドスケープの視点から村のあり方を思考することで、村の持つ記憶と独自の雰囲気を持続させていく。その手法は、同時に伝統的な生活と繋がっていく。昔の家は地面から浮くことで田んぼに囲まれ、まるで緑の海の上を漂うような生活を人々に与えていた。木々の上で漂う生活は、かつての日々の風景に重なっていく。また、開放的で曖昧な地上空間は四季の変化を柔軟に受け入れつつ様々な行為を許容していく。木々の上の生活空間と地上でのコミュニティ空間は自然とともにあるがゆえに時間の中で姿を変えていく。私達はその変化に寄り添い、楽しみながら生活していく。

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