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奨励賞

校器 プランテーション

大和田 卓

東京大学 大学院
工学系研究科 建築学専攻

共同制作者/吉野 わか子

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本案はプランターとなる木材を校木として利用した校倉つくりの住宅である。水平にのびる木材の中から植栽たちが顔を出す。木とそこに植えられた植栽とが積み重ねられ、住宅の立面を構成する。切り出され、建築の一部となった木材が、生きた植栽を迎える新たな器となる。
校倉造りは交互に積み重ねられる木材の交差部に彫り込みを加えることで、水平材としての木を使った強固な壁面を実現する。本案ではこの彫り込みの深さを小さく抑えることで、木材間に隙間をつくり、そこに植物を植える。水平に積み重なった校木プランターでは、様々な高さに植物を植えることができるが、それらは住人の手の届く範囲であり、住人は少し腰を屈めたり、手を伸ばすことで水を与えることができる。住宅の中の生活は、植物を育てる人の手によって植栽を通し建築の顔となる。建築と植栽、人の生活と植栽たちとの関係を新たにつくりあげる。

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