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4等賞

暗くて、おおきな
パブリックスペース

山本 直

九州大学 人間環境学府
空間システム専攻 末廣研究室

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「いつでも、どこでも、誰でも」ネットワーク上でつながりを持つことが可能になったこの時代では、私達の町の至る所(自分の部屋でさえも)はパブリックスペースに変化し得るだろう。プライベートとパブリックがボーダレス化しつつある状況で、その構図を引き受けつつも、バーチャルなつながりではなく同じ空間を共有するリアルなつながりを持つパブリックスペースを提案する。ここでは、空間を覆う陰翳によりPu とPr の境界を融解させる。その闇が生み出すPr 性故に、人々はまるでそこが自分の部屋であるかのように振舞うかもしれないが、彼らは間違いなく同じ空間を共有しているのでる。ネットワーク上のバーチャルなつながりと、一つの空間を共有するリアルなつながりとが等価になる時代が到来したときに、それでもなお、もう一度町に出て、人々と同じ時間や場を共有する大切さを忘れることのないよう、近い未来に向けて警笛を鳴らすパブリックスペース。

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