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優秀賞
文様替え
北島 千朔
九州大学大学院
人間環境学府 空間システム専攻
産業廃棄物の最終処分は埋め立てることでその存在を忘れる行為であり、人々の記憶に残すこととは正反対の性格を持つ。
我が国のタイルの産業廃棄物排出量にはアップサイクルの応用可能性がある。しかし、その最終処分先は多くの人々にとって縁遠い存在であり、ごみの排出と最終処分をつなげて考えることは難しい。そこで、日本のタイルの原初である瓦の文様の文化に着目し、各個人がZentangleの手法でタイルの文様が主体的に街並みを形成する方法を提案する。昔からトンバイ塀や窯垣の小径のようにセラミックスをアップサイクルする例は存在する。しかし古紙やアルミニウムのような素材と比べ、セラミックスのアップサイクルの最大の課題は回収と製造の連携である。
あらかじめ解体・分解を考慮した設計を行うことで、タイルの耐候性を活かして人々の個性的な文様が次第に伝播・融合していき記憶する建築として街全体の景観を形成していく。
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