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優秀賞
大地の庇の家
三代 圭祐
広島大学 大学院
工学研究科 杉本研究室
社会環境システム専攻
共同制作者/古田 真史
住宅を設計するに当たって3つの透明性を定義する。1つ目は物理的な透明性を持つ「ガラスの透明性」である。2つ目は家具の存在をできるだけ消し、住宅と人間の動きというシンプルな関係をガラス越しの風景としてつくり出す「家具の透明性」である。3つ目は植物を植えることによって住宅と周囲の関係をやわらかなものとしていく「植物の透明性」である。これら3つの透明性を持つ家はガラスの庇と外壁を持ち、周辺にある地面の延長として廊下と机の役割を担った外部からの大地の庇を備え、半地下部分に家具をすべて収納させる『透明な家』となった。この家に住む人は、まるで屋根だけが浮いた地面の上やくぼみの上で生活しているような気分になれる。この『透明な家』が集まることによって、建物や家具に遮られることのない人間と人間の関係が生まれ、それぞれの家のガラスの庇と外壁によってつくられる緑の溢れた透明な路地空間ができるのかもしれない。
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