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4等

初源的構築の方法

小田切 駿

フリーランス / 建築家

共同制作者/
髙橋 まり  瀧本 信幸

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本計画は、日本中部のK山採石場を敷地とし、古生代から続く大地の変遷、近代以降の人工的な掘削の歴史やコンクリート製造の技術などを構造の中に取り入れ、あらゆる時代に実現可能な初源的な空間の構築方法の提案である。

①ランドスケープ計画:現在の稜線上に採石場を一周する道を計画し、外側は緑化する。採掘が進行しても、山の外形が留められ、古代から残る地質の一部や、採掘の痕跡が残っていく。
②建築:採掘で出来た6mの段々の人工的な地形に無筋コンクリートのスラブをうち、その下を掘り進め、太陽の日差しや雨風を防ぐための初源的な建築を考えた。

 現代の価値観から意図的に造形するのではなく、自然環境や人間の営為などの歴史が集積されてできた2020年現在の地形のかたちをそのまま建築化するこの方法によって、この場所がどう使われ、地形がどう変化するのかを、それぞれの時代、無数の未来の可能性に委ねていく。

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