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佳作B

依存的多動建築

池川 健太

フリーランス

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インフラとは「依存性」である。例えばスマホでも酒でも生活に根付くあらゆるインフラはそれに対する依存度の高さで決まる。では建築の依存性を図る指標はなんだろうか。その1つは「利便性」である。基本的に建築は動かない。利用したいのであれば、そこに行かなければならない。だからこそ体から距離が近いというごく単純な理由だけで依存度は高まる。コンビニは最たる例だろう。ではその建築を流動的にできないかと考えた。建築が自分との距離を縮めてくれるものであれば今までとは違った形で「インフラとしての建築」が出来上がるだろう。そこで注目したのが「完全自動運転」という概念である。無人運転で精密な運転が可能になれば、それはもはや「車」という概念ではなく「動く建築」と定義できる。これを新たな建築として街にばら撒く。目的なく街を巡回し続けるこの移動体は常に流動的で「最も利用者に近い建築」として生活に根付くインフラとなるだろう。

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