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優秀賞

マジックミラーハウス

長島 薫

広島大学 大学院 
社会環境システム専攻 
建築設計学

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人々は、都市にひしめき合って生活しています。そして、自分の周囲の人間を無視するように生きています。その人々が暮らす住宅も、お互い無関係に、そっぽを向いて建っています。なんだか、街が冷たくなっている気がするのです。生活の温かみと、美しい風景を取り戻したいのです。
この家はマジックミラーでできていて、2つの透明性をもちます。昼は“透明人間”のように、“透明住宅”と化します。庭の木々を反射し、景色に溶け込んでしまいます。うっすらと見える家のシルエットは、街に新しい風景をもたらします。内部の人は、家の囲いから解放され、まるで自然の中で暮らしているような感覚に襲われます。夜は生活の明かりによって、家の形が浮び上がり、それを見た人々は、生活のリアルな感覚を取戻します。この世界に生きるのは自分だけではない。それは当たり前のことだけれど、現代に生きる私たちにとっては、新しい発見になると思う

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