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佳作B
ドアのないドア
岡田 有祐
京都工芸繊維大学大学院
建築学専攻
共同制作者/藤井 愛
人のふるまいによって経路の変わる展示空間を考えた
この展示空間は床とドアと天井によって成り立っている。ドアはこちら側の空間とあちら側の空間を仕切りながら連続させるというただ一つの役割をもつ。扉としてのドアではなく壁として見えているそれ全体がドアであり、どこからでも出入りすることができる。作品の鑑賞経路は決められていない。ドアという記号を消し、視覚的な情報を減らす事によって、鑑賞者の進む経路を手探りの状態にする。それぞれの人によって全体としての空間体験は違うものになり、各部屋に置かれる展示物とそれぞれの鑑賞者の関係性を意識化させる。展示物を鑑賞することで、鑑賞者自身を見つめることにつながる。どの展示室も同質のヒエラルキーのない空間とすることで、建築的な意図が消え、人のふるまいと作品のみに焦点を当てることができる。
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