top of page

佳作A

ここでもドア

鬼頭 朋宏

大成建設株式会社
関西支店 設計部

01-1.jpg

アニメから学んだのだが、扉というのは「こちらの世界」と「あちらの世界」を隔てる境界面を創る装置となり得る。ドラえもんの繰り出すアイテムで最も欲しいものは?という問いに対して、「どこでもドア」という回答はいつでも最多を占める。(これには私も同意である。)この結果は、現代人の欲望を如実に表しているといえる。そこで本案では、それらの欲望に対して「ここでもドア」を設計した。 「ここでもドア」は残念ながらどこでも行けるわけではない。しかし「ここでもドア」は【イマ・ココ】といった場所のもつ潜在性を最大限に引き出す都市の隠れ家として機能し、これまで気づかなかった魅力を再発見するための装置となる。「ここでもドア」が異なる環境を旅することにより、各々の場所性が顕在化される。「ここでもドア」いわば「マルチサイトスペシフィック」な状態を目指したインスタレーションである。

bottom of page