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奨励作品
Replaceable House
岡 ゆり子
建築工房K
おおきいということは入れ替可能な範囲が広いということである。この家は時間帯によって住宅の一部の機能と美術館の一部の機能とが入れ替わる。都市に多い核家族などの住居では、住人は朝家を出、日中は家を空にしていることが多い。また、美術館や図書館などは昼間は不特定多数が出入りしているが、夜間は真っ暗になり、使用されていない。この使用される時間帯のずれを利用した。つまり美術館に「住む」という付加価値を付け、住宅に「展覧する」という付加価値を付け、本来分けられていた空間を一つにする。そうすると、住宅であり、美術館でもあるこの建物は「夜間でも電気が灯って人の気配のある美術館」また「日中も人の出入りがあってくつろいでゆける住宅」になり得る。一瞬に垣間見える糸口を繋げ、一定のルールを持たせた「おおきい家」です。四方に伸びでゆく触手のように、短いスパンで使い方を刻む、建築の新しい可能性を提案できれば、と考えました。
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