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優秀賞
小さな連関の構築
白井 雅人
東洋大学 大学院 理工学部
建築学専攻
地球が回る。季節が巡る。太陽が位置を変える。気温が変化する。時に強い日差しが差し、突風が吹き、雨が降る。雨水は山に蓄えられ、川を流れ、海に伝わる。
私たちはこうした変化し続ける大きな自然環境の連関の中に生きている。それらは建築行為とは切り離せない関係がある。しかし近年、技術が発展するとともにその関係は希薄化し、見えにくくなってしまった。
「働きものの住宅」とは、変化し続ける大きな自然環境の連関の中に身を委ね、生活の中に小さな連関をつくり、自然環境の恵みを最大限享受できる働きをもつ住宅ではないかと考えた。
そこで環境をつかまえ、生活に還元する建築の部分を考案し、それらが連関し合うように全体を構築する住宅を設計した。
住宅内で生まれる小さな連関が環境との対話をもたらし、微細な変化を愛し、喜びや発見に満ちた生活が営まれるだろう。
小さな連関を構築するために働く住宅は、私たちに 何か はたらきかけている。
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