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佳作
密度の家
橋本 健史
横浜国立大学 工学部 建設学科 建築学コース
共同制作者/
辻 琢磨 彌田 徹
この住宅は家具の密度を極限まで高めた場と、下げた場とを対比・対立させている。床の仕上げを一方は木材、他方は低反発ウレタンを用いることで床面の硬度を操作する。家具は安定した床面に置かれるため、その配置される密度が異様に高い場と、全く配されない場とができる。家具が高密度に存在している場では、本棚に囲まれた中で一人読書にふけったり、小さな隠れ家を作り出すことも可能である。また壁に比べ遮断性の低い家具によって、従来よりも極端に小さなスケールで空間を構成することで、空間相互に微細に調整可能でありながら強い連続性を持ち、かつ個々の空間では落ち着きを獲得している。柔らかい床側は、広いスペースが生まれるため、走り回ったり、寝転んだり、車座になって談笑する、開放的な従来の住宅にはないような大きなスケールを獲得している。場が相互に影響を及ぼし合い、可変性のある多様な居場所が展開される。
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